ポッピング・サワーA
ラムネ、サイダー、瓶詰めにした。
橋をかけて、きっと皆は明日へ向かうんだ。
きっと無意識にでもそうするんだ。
けれどわたしの友達はそうしなかった。
ラムネ、サイダー、瓶詰めにした。
わたしの友達は賽の河原へ突っ込んで行った。
脇役みたいな顔して落っこちた。
落っこちたら戻れっこないって知っているのに。
ラムネ、サイダー、瓶詰めにした。
ラムネ、サイダー、瓶詰めにした。
賽の河原はとにかく澄んだ水色をして。
シュワシュワと泡を吐き出した。
ラムネ、サイダー、瓶詰めにしろ。
うまそうだ、なんて嘘でも思っちゃいけないのに。

色見本:炭酸色
TRAUMENTS企画『Egg Heights』201号室 参加作品